2015年1月25日日曜日

新型のネーザルハイフローシステム『AIRVO2』を借りてみた!

先日ネットでF&P社の新型のネーザルハイフローシステム『AIRVO2』を見つけ当院担当の営業の方に頼んでデモンストレーション機を借りてみた。



                          これね↑

-ネーザルハイフローとは -

鼻カニューラを使用して酸素を30~50l/minの高流量で供給、吸入酸素濃度も調整できるシステムである。これにより、気道の死腔を洗い流し酸素化が改善されるというもの。同時に加温加湿器を使用するため強い乾燥による不快感も軽減される。


-実際に触ってみて-    


 ①非常にコンパクト
 ②音が静か
 ③液晶画面搭載
 ④呼吸回路と温度プローブ・ヒーターワイヤーが一体型のためランニングコストがかかる

 ①当院では初号機のネーザルハイフローを使用しているが、それに比べるととってもコンパクト。というのも初号機は加温加湿器とブレンダシステムが別々なのに比べ、ブレンダが内蔵されており、専用回路に温度プローブやヒーターワイヤーも内蔵されている(ディスポーザブル)ため管理がとっても簡単。

 ②個人的に一番の驚きは静音性。実際に動かしてみるとほんとに動いてるの?っていうくらい静か!!初号機の使用中は 音がとってもうるさく、夜中なんてうるさくて寝れないと患者が訴えるほど。とある朝なんて様子を見に行くと看護師が機械に毛布をかけていたことなんて。(そりゃねーだろって!)なのでこの点の改良はgood!

 ③このシステムでの情報としては口元温度、酸素濃度、流量の3つ。非常にわかりやすく操作も至ってシンプル。看護師さんでも簡単に操作できますね!

 ④デメリットとしてはこれ。 呼吸回路と温度プローブ・ヒーターワイヤーが一体型のため管理が簡 単であるが、価格が若干高価。現状保険適用外であるため少しでもコストを抑えたいのだが。


-まとめ-

 現在世の中には明確なハイフローセラピーのガイドライはないが、今後酸素療法のガイドラインが改定される頃にはおそらく掲載されてくるであろう治療法。当院でも術後やNPPV導入前、ウィーニング時に使用している。保険適用外であるのと明確なガイドラインが無いため導入に躊躇する施設もあるが、今後確実に普及していく治療法であると思う。
 今回デモ機を借りてみてとても印象は良かった。コストの面もあるが今後保険適用されるということなので、状況を見極めながら来年度購入申請を出してみようかな。